最近、ある企業からAIを活用したセミナーの講師を依頼されました。私はAIの専門家ではないため少し戸惑いましたが、どうやらこのセミナーはAPIを駆使した高度なAI活用方法ではなく、生成AIをどのように仕事に活かすかという内容のようです。
私にとって生成AIはGoogle検索以上に日常的に活用しており、その度に新たな気づきを得ています。生成AIの使い方を知っているかどうかで、業務の効率や品質、そして仕事に対する姿勢も大きく変わると感じています。しかし、Webマーケティング分野での活用方法については、まだ整理しきれていない部分があることに気づきました。特に、Google Analytics 4(以下GA4)のデータをAIでどう活用するかについては、もう少し整理が必要だと感じています。
GA4のデータをAIで活用する方法
GA4のデータをAIに活用させるには、まずそのデータをAIに取り込ませる必要があります。具体的には、GA4のデータをBigQueryにエクスポートするか、CSV形式でダウンロードして生成AIに読み込ませる方法があります。この時点で、多くのGA4のユーザーは手間を感じるかもしれません。しかし、データをAIにインポートさせてしまうと、改善のためのヒントを即座に提供してくれるのです。
たとえば、特定のページに問題があるとAIが認識すると、そのページをさらに解析し、どのような改善が必要かを提案してくれます。これにより、次に何をすべきかが明確になり、さらにその施策を深掘りして、どのようなコンテンツを用意すれば良いかも見えてきます。
課題ページの深堀り質問
統計データを渡したところ直帰率が高く、「滞在時間を伸ばすためのコンテンツ改善、ユーザーエクスペリエンスの向上」が必要とアドバイスされました。深堀りして「滞在時間を伸ばすためのコンテンツ改善、ユーザーエクスペリエンスの向上策として何がありますか?」と質問します。下記回答が戻ってきました。ページがを指揮しないと具体的な改善策まではイメージできません。
ページURLを指定して深堀り
そこでURLを指定して
「下記のページで滞在時間を伸ばすためのコンテンツ改善を行うには何が必要ですか?」
と質問してみます。
回答が具体的になりました。
私が顧客に提案するレベルとよりも幅が広い感じです。個別の施策については更に深堀りすればクライアントに提案できるレベルの内容になるでしょう。
生成AIの可能性と仕事の未来
最初にこの方法を知ったとき、私は「これでは私の仕事がなくなってしまうのでは?」と感じました。確かに、数年後にはこのようなレポート作成や改善案の提示がAIによって簡単にできるようになるでしょう。しかし、実際にその提案を実行する段階では新たな仕事が生まれます。AIが提供する改善案を実現するためには、専門的な知識と高度なスキルが求められ、これまで以上に専門性が重要となります。
つまり、AIの活用は私たちの仕事を無くすものではなく、むしろ新たな知識やスキルを要求する分野が増えることで、より専門的な仕事へと進化していくことを意味しています。この変化にうまく対応できるように、今から準備をしておくことが重要だと感じています。