最近、久しぶりに仕事でフォームの改修プログラムを作成中です。そのため、フォームメールの歴史と自社の対応について考えてみました。
かつてのWebサイトは「ホームページ」と呼ばれ、メールフォームと呼ばれるフォームに情報を入力するとメールが送信される仕組みがありました。初期の段階では、CGIと呼ばれるPerlスクリプトが受け取ったデータ(POSTメソッドで送信されたデータ)を受け取り、指定されたアドレスに単純なメールを送信するものでした。入力値の検証はメールアドレスの形式が正しいかどうかなど、基本的なものでした。
その後、Gmailの登場によりJavaScriptがフロントエンドのプログラムとして認識されるようになり、入力検証などがブラウザ側の役割となりましたが、プレビュー画面の生成はバックエンドで実行されました。
スマートフォンアプリが一般的になると、JavaScriptも拡張された言語としてフレームワークを持つようになり、フォームの仕組みも大幅に変わりました。画面の生成はJavaScriptを使用して行い、データベースアクセスやメールの送信などが必要になった場合はAPIを介してデータを取得し、処理が終了するとレスポンスを返す仕組みに変わりました。
プログラムは複雑になり、以前のオープンソースや無料のCGIと呼ばれるプログラムは姿を消しました。世間ではWordPressのプラグインやGoogleフォームが広く使用され、カスタムフォームを作成する需要は減少しました。
中小規模の企業は、フォームを使用する際に有料のメールマーケティングサービスを利用することが一般的になりました。しかし、これが顧客データと見込み客データの分断を引き起こしています。メールマーケティングリスト、キャンペーン応募者リスト、商品Aの購入者リスト、コンテンツサイトへの登録者リスト、セミナー参加者リストなど、すべてのリストは重要ですが、登録先が異なり、一元管理が難しくなりました。。
弊社のねこすけCMSを使用するクライアントは、これらの課題に直面する企業が多く、リストの統合とリアルタイム化が課題となっていました。ねこすけCMSでこれらを解決し、活発なマーケティングができるようになりました。
ねこすけCMSでのフォーム
私自身は主にバックエンドのプログラムを扱っており、ねこすけCMSではHTMLを生成するフォームジェネレータの仕組みを提供しています。
フォームのプロパティを設定し、表示前と表示後にどのような処理を行うかを定義する仕組みです。
フォームを使用する際、会員データにデータを書き込み、属性を追加することが一般的です。登録時にすでにそのアドレスの会員データが存在する場合、名前を上書きするか、オプトインした際に別のメルマガに登録するかなど、さまざまなカスタマイズを実現するためのスクリプトを追加しました。この機能は非常に効果的であり、ねこすけCMSの中核的な機能の1つになりました。
しかし、現在のフォーム生成に使用していたライブラリはPHP7で動作しなくなり、現在は無理に動作させている状態です。
Vue.jsで作ったフォームジェネレータ
そのため、Vue.jsを使用して動作するフォームジェネレータを新たに作成しました。このフォームジェネレータはねこすけCMSとは連携せず、スタンドアロンで動作します。ファイル群をアップロードすると、フォームごとに管理画面やメールログの蓄積が行われます。データベースの代わりにJSONファイルとテキストログを使用して設定を管理します。
認証、JSONファイルの読み書き、メールログの表示など、管理画面から利用するためのいくつかのAPIが必要になりましたが、フロントエンドで必要なAPIは設定ファイルの読み込み、メールの送信、IPアドレスの取得などが主なものでした。
会員データとの連携は、表示前と表示後のAPIを追加することで解決できるため、既存のシステムとの連携は最小限に抑えました。ただし、ファイルのアップロードが必要であるため、現時点ではウェブ制作会社やサイト運営会社向けの仕組みとなっています。最終的にはねこすけCMSに統合する予定ですが、サイト自体がWordPressで構築されている場合、既存のフォームの前後で実行するプラグインを作成するだけで汎用性が高いため、ねこすけCMSへの本格的な統合は後回しになっています。
フォームとマーケターの今後
フォームとマーケターの未来について考えると、マーケティングを行う際、集客から見込み客への変換にフォームが不可欠であることがわかります。
ただし、WordPressの代表的なフォーム生成プラグインでもフォームの概念が理解できない人にとっては扱いにくいことがあります。
フォームジェネレータと会員データの連携をある程度理解できると、新たなアイデアが浮かび上がるようです。またフォームの最適化は利用者のストレスを大幅に軽減できるため、長期的には必須のスキルだと思います。ただ時代の変化も考慮に入れると、何をどの程度自前で行うべきかは判断が難しい課題となっています。