あるクライアントからメールアドレスについての質問がありました。
顧客が会員登録したが、ログインできないとのことです。
確認するとgmailでアカウントにピリオドが誤ってはいっていたようです。
gmailのアカウントは自由度が高い
gmailはアカウント部のピリオドを無視してメールの受信を行います。
本当のアドレスはtesttest@gmail.comであってもtest.test@gmail.comでもt.e.s.t.e.s.t@gmail.comでも受信可能です。
そのためすでにtesttest@gmail.comアカウントで会員登録しているにも関わらずあらたにtest.test@gmail.comで登録したようなのです。
通常はピリオドがあれば別アカウント扱いになるので会員システム側で統合することは行っていません。
メールアドレスで検索してもtesttest@gmail.comしが抽出されずサポート担当と顧客とで話がなかなか噛み合わなかったようです。
最終的に名前で検索して重複登録されていることがわかりアカウント統合をおこなって無事にサポートは完了しました。
gmailはこの他にも「+」を使ってアドレスの複数あるかのように扱うことができます。
testtest+001@gmail.comでもtesttest+apple@gmail.comでもtesttest@gmail.comで受信できます。
メールアドレスでユニークにしている場合、これが困るケースも出てきます。
プレゼントやキャンペーンで同一人物が複数になりすまして登録する
以前あるキャンペーンでメールアドレスをキーに登録単位としてプレゼントを受け付けたクライアントがいました。
プレゼントは汎用的なものでオークションサイトで転売できるようなものでした。
プレゼント情報は様々なポータルがあり、そこで拡散されるとプレゼントのみを狙った見込み客にならない人が大量に集まってしまいます。
しかも慣れているので複数のアドレスで登録していきます。
そのさい真っ先に行うアドレスの複数可がこのgmailのドットとプラスを使ったアカウントなのです。
結局プラスが入ったアドレスをは登録できなくし、ドットの入ったアドレスはドットを抜いた状態で過去の登録と比較して登録できなくする仕組みを入れて対応しました。
システムのテストには便利
gmailのアカウントの自由度は通常は迷惑ばからかかるのですが、システムのテストには非常に便利に使えます。
たとえばステップメールの受信テストをするさい10日分のステップがあるとして登録日を1日ずつずらした登録の際に testtest+1013@gmail.com(10/13登録)~testtest+1022@gmail.com (10/22登録)と日付の入ったアカウントにして受信確認を行えるのです。いちいちアドレスやエイリアス(転送アドレス)を追加することなくできるのでかなり効率的です。
開発者を困らせていたドコモのメールアカウント
メールアドレスでのトラブルでもうひとつ多かったのがドコモのカウントです。
ドコモは迷惑メール対策で長いアカウントを推奨しており、しかもRCFの規約違反である「..」が使用されていたり、@マークの直前でドット「.@」のアカウントを許可しています。
そのため、海外で一般的に使われているメールアドレスの型をチェックするプログラムでは弾かれてしまうのです。
正規表現を使って個別にチェックプログラムを作ったりしていたのですが、とうとうこれも解消されつつあります。
https://www.docomo.ne.jp/service/docomo_mail/rfc_add/
iOS 14でCFの規約違反のメールアカウントが送信できなくなりました。
そのためドコモ自身がRFC規約違反のアカント作成を許可していたにもかかわらず、ユーザーに変更するよう告知したのです。
届きにくいメールのドメイン
その他、システム担当泣かせのドメインが@icloud.comと@ezweb.ne.jpドメインです。
迷惑メールフィルターが敏感なのか結構な頻度で届かない報告があがります。
「ez.web.ne.jp メール届かない」でGoogle検索すると対応にこまったサポートがメッセージを出している事例が大量にみつかります。
サイト運営にフォームメールからの送信は不可欠ですが、このような事象を把握した上でサポートが必要なことはあまり知られておらず、運営経験者のTipsとなっている感じですね。